第4章 NC工作機械

4−1 NC工作機械


NC工作機械全体図


4−1−1 NC工作機械とは

旋盤、ボール盤、フライス盤などの工作機械はそれ自身の加工性能と加工精度をもっているが、それらを直接使いこなして複雑な形状をつくったり、同じものを同じ精度で再現して作るのは人である。これに対して、目的とする加工工程を数値と符号で指令し、自動制御装置とコンピュータを併用して自動加工できるようにした工作機械がNC工作機械である。

工作機械を制御する方法のうち、工作物や工具の位置、運動(速度、移動径路など)を数値で表わして、機械に命令することを数値制御(Numerical control:NC)といい、数値制御される工作機械をNC工作機械という。現在では工作機械のほとんどの機種についてNC化されている。NC工作機械は、一般に機械本体とNC装置とから構成されている。

 
4−1−2 機械本体

NC工作機械のテーブル、主軸頭など各部の動きはX、Y、Z、W…などのように座標系によって表わされる。制御される座標軸の数によって2軸、3軸、5軸、6軸制御などがあり、そのうち、運動が互いに関連しあって制御される軸数によって、同時2軸制御、同時3軸制御などという。刃物台やテーブルは、効率と精度を高めるため、ボールねじによって送られ、ころやボールによるスライドレールで案内されるタイプが多い。各制御軸は、それぞれ独立したサーボモータやパルスモータによって駆動される。


4−1−3 NC装置

加工工程に従って動作、移動量、速度、工具などを指定する加工プログラムを記憶させる。工具の動きが簡単な場合は、手計算によってプログラム成作(これを手動プログラミングという)し、NC装置は機械の制御の指令を出す。最近はNC装置にマイコンなどのコンピュータが組み込まれており、これをCNC(コンピュータNC)といい、NC装置内部で複雑な動きを演算させる機能をもたせた機種が主流である。なお、マイコンやコンピュータを使ってプログラムを作成することを自動プログラミングという。


4−1−4 CNC工作機械の機能

工具軌跡や速度などの演算機能のほかに、つぎのような機能も要求されるようになった。
1.  加工プロセス監視機能…刃物の磨耗、欠損、衝突などの状況を変位、圧力、振動などによって判断する機能。これにはひずみゲージ、圧電素子などを応用したセンサが組み込まれる。
2.  工作物識別機能
3.  故障診断機能
4.  加工指示補正機能
5.  パット密着確認機能