関節リウマチとアミロイドーシスについて  奥田 恭章

アミロイドーシスとは

アミロイド蛋白という溶けにくい蛋白質が、消化管・腎臓・心臓などに沈着して臓器障害を起こす病気です。

リウマチにアミロイドーシスが合併する理由は

リウマチは炎症が慢性的に続く病気です。炎症により血液中には様々な炎症産物(蛋白質)が作られますが、 その中にはアミロイドの元になる蛋白質も含まれています。ふつう、この蛋白質は体の中で分解され排除されます。 しかしながら、炎症が長時間続くと高濃度で長時間滞在するため分解やその処理が不十分となりアミロイド蛋白が沈着することがあります。 したがって、リウマチによる高度の炎症が長い間続き、なおかつ体質的にこの蛋白の処理能力の弱い方はアミロイドーシスになることがあります。

アミロイドーシスの症状は

初期のうちは症状の見られないこともありますが、進行するとともに下記の症状が起こることがあります。

消化器症状

便秘と下痢(その繰り返し)、はきけ、腹部膨張満腹感などが多く、時に長時間続く下痢(数週間から半年)、腸閉塞、下血なども生じ得ます

腎臓の症状

浮腫(顔や足のむくみ)、蛋白尿が見られ、進行すると腎機能低下も認められます。

循環器症状

不整脈・心臓の肥大。心筋虚血などが生じることがあります。

アミロイドーシスの診断は?

組織の小片(数ミリ)をとり、染色を行い診断します。その組織は、消化管(胃・十二指腸)が もっとも適しています。疑わしいときは、胃カメラ時に組織採取行います。早期(症状がないか軽度の時期)に診断され、治療が行われた方は良好な治療成績が得られています。

十二指腸のほんの数ミリの粘膜を採取しているところ 粗造で凹凸不整な胃壁

十二指腸のほんの数ミリの粘膜を採取しているところ

粗造で凹凸不整な胃壁

光沢のない、顆粒状で粗造な十二指腸粘膜 アミロイド蛋白(赤く染まった部分)の沈着した十二指腸粘膜の組織

光沢のない、顆粒状で粗造な十二指腸粘膜

アミロイド蛋白(赤く染まった部分)の沈着した十二指腸粘膜の組織

アミロイドーシスの治療は?

炎症を強く抑え(アミロイドのもとになる蛋白の産生を抑える)、進行を阻止するために免疫抑制剤、抗サイトカイン薬やステロイド剤が治療の中心となります。 組織に沈着したアミロイド蛋白を溶かす作用のある薬(DMSO)も補助的に用います。これらの治療により、沈着したアミロイド蛋白が減少或いは消失した方もあります。 長期の下痢や腸閉塞には、絶食して中心静脈栄養(高カロリー輸液)やステロイド剤による治療を行います。
腎不全が高度になると、血液透析が必要となります

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