腎臓のお話  的塲 謙一郎

腎臓は、体の背部にある握りこぶしほどの大きさの臓器で、通常2個あります。腎臓は重要な臓器であり、その主な機能は、体からの老廃物 の除去です。老廃物の除去は糸球体と呼ばれる小さなフィルターを血液が通ることによって行われます。 1個の腎臓には、この小さなフィルターが約100万個集まっているとされています。糸球体によって濾過された老廃物は尿として体外に排出されます。 腎臓が障害を受けると本来もれないはずの赤血球や血液中のタンパク質が尿に漏れたり、血液の浄化を適切に行うことができなくなり、老廃物や体液が 蓄積したりすることがあります。近年、関節リウマチの患者さんに見られる腎障害でも、色々な変化が糸球体を中心に見られることが明らかになって きています。その一部について少し解説します。

膜性腎症

薬剤性(抗リウマチ薬)のものが多いとされていますが、当該薬剤未使用者にも見られることがあります。薬剤性のものであれば当該薬剤中止により 尿異常は改善することが多いとされています。

び慢性メサンギウム増殖性糸球体腎炎

リウマチ患者さんの検尿異常時には積極的に腎生検がなされるようになり、最近では軽度のメサンギウム増殖性糸球体腎炎が多く 報告されています。蛍光抗体法では日本人ではlgAの沈着が多いとされています(ちなみに欧米ではlgM型)。予後は一般に良好であり、治療は原発性 lgA腎症に準じて治療し、ステロイド療法を行う場合もあります。

腎アミロイドーシス

リウマチに合併するアミロイドーシスは全身の臓器障害を起こしますが、腎臓に沈着した場合、タンパク尿が出現し、腎機能障害を 引き起こします。罹患期間の長い治療抵抗例での合併が多いとされています。治療法等は、当院、奥田先生が書かれている、アミロイドーシスのページを 参考にしてください。

上記以外にも膠原病合併例などに腎機能障害が認められることがあります。当院でも適応がある場合には腎生検を行い、病変を確認した 上で治療法を決定しています。タンパク尿が続いている等ありましたら、一度ご相談ください。