関節リウマチ以外の重要なリウマチ性疾患 2.痛風について 奥田 恭章
症状と特徴
風が吹いても痛いという命名から、もっとも痛みが著しい関節炎です。ほとんどが急性の単関節炎で(まれに慢性型や多関節炎型への移行もあります)、下肢の関節に起こりやすいのが特徴です(約90%)。
もっとも起こりやすいのが足の親指の付け根の関節です。起こり方は急激で、数時間から12時間で痛みはピークに達します。圧倒的に、中年以降の男性(約95%)の病気です。
原因は、尿酸が血液に多くなり(高尿酸血症)、過飽和になり尿酸結晶が関節内に沈着し、これがなんらかの原因で関節内にはがれ落ちたときに、白血球が反応して強い炎症反応を起こし発症します。
尿酸はプリン体という物質の最終代謝産物ですが、プリン体の多い食べ物(レバー、もつ、赤肉、豆類、ビールなど)を多くとることと体質的に尿からの尿酸の排泄能が低い人に発症しやすく、約20%に家族歴があります。
治療
痛風発作時
- 非ステロイド系抗炎症剤(痛みと炎症止め)を十分量投与する。
- コルヒチン(白血球の機能を抑える)を痛みが軽減するまで飲む(最大10錠まで)。
- 関節内にステロイド剤を注射するなどの治療を行います。
非発作時で高尿酸血症持続時
- 尿酸の産生を抑える薬。
- 尿からの尿酸の排泄を促進する薬のいずれかを用いますが、患者さんが尿酸産生過剰タイプか尿酸排泄遅延タイプかが検査でわかりますのでそれによりどちらかを選んで投与します。用いるにあたっての注意点として、
- 無症候性高尿酸血症(痛風発作が出たことのない)の人には原則として投与せず、食事指導、減量指導などだけにとどめます。高尿酸血症でも痛風発作を発症するのは20人に1人だけといわれているからです。
- 痛風発作中及び発作後2カ月くらいは新たな尿酸降下剤投与を開始しません。尿酸の値は下がるのですが、その変動で結晶が新たにはがれやすい時期で再発作の危険性が高いからです。
- 投与後は肝障害ほか副作用のチェックを必ず定期的に行います。
注意点
発作の誘発因子として、
- プリン体食品の過剰摂取。
- アルコール。
- 脱水。
- 利尿剤など一部の薬剤。
- ストレス(手術や心筋梗塞など急性の病気)。
- 外傷。
などがあげられ、注意が必要です。また、痛風の患者さんは肥満や高血圧、高脂血症の合併頻度も高く、これらのコントロールも治療における重要なポイントです。