当院における人工肘関節置換術の成績
肘関節の表面は軟骨という組織でおおわれていてツルツルしています。関節リウマチによって関節が破壊されるとこの軟骨が消失し、 次いでその下の骨がむき出しになり表面が凹凸になります。人工肘関節ではこの凹凸になった関節の表面に人工関節を埋め込み滑らかで安定性のある関節面を再建します。 今回はその人工肘関節置換術の術前後の成績について記載しています。
- 対象者:2009年まで388例 592肢 女性556肘 男性36肘 右308肘 左284肘
- 年齢:>24〜83歳(平均61.7歳)
以下にそのグラフを示す
評価
関節の動き
| 手術前 | 手術後 | |
| 肘曲がり | 122.8±20.3 | 136.1±9.7 |
| 肘伸び | -33.9±36.5 | -37.4±11.3 |
| 前腕内ひねり | 57.0±21.4 | 60.6±19.3 |
| 前腕外ひねり | 66.3±21.7 | 72.7±14.2 |
手術をする前と比較すると肘の曲がりや前腕部の内ひねり、外ひねりにおいて改善がみられ、特に肘を曲げる動作が大きく改善した。 しかし、肘の伸びでは改善がみられなかった。
運動の痛み
手術前と比較しても明らかに痛みがなくなった割合が高い。
日常生活動作について
手術によって手が届く範囲が広がったこと(特に肘を曲げる動作)で食事や洗顔、整髪、歯磨き、 ボタンなどの動作が容易になったと思われる。 逆に肘を伸ばす動作であるトイレ(後始末)やズボン、靴下の着脱などには変化なしの回答が多かった。
当院における標準的なリハビリ方法について
- ・手術後3日目より リハビリ室にて自分で動かせる範囲での肘を曲げるリハビリを開始(セラピストも一緒について、指導していきます。)
- ・1週間目 自分で動かせる範囲動かせた後にセラピストが少しずつ動かしていきます。
- ・2週間目 抜糸。セラピストが肘の曲げ伸ばしリハビリや筋力強化リハビリを開始
- ・3週間目 食事での使用を許可
- ・4週間目 生活の上での使用を許可
以上のリハビリ内容はあくまで標準的なものであり各個人により変更される場合もあります。